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熱風ヒーターの世界戦略


世界戦略品種 熱風ヒータ SAHD-8Hシリーズ

フィンテック社の熱風ヒーター(SAHD-8Hシリーズ)をSAH型高温熱風ヒータのボリュームゾーンを担当させる世界戦略品種として設定した。

特に中国における熱風ヒータの低価格品市場攻略が重要だと考える。これまで多くの日本企業は中国,韓国企業とのボリュームゾーン(最多販売価格帯)における価格競争を避けて高価格品,高機能品に逃げた。それが長期的な衰退の原因になっている。

そのためフィンテック社はボリュームゾーンにおける製品で、他を圧倒する機能をもった製品を投入する。もちろん同レベルの価格で。

SAH型熱風ヒータにおけるボリュームゾーンは電力で100w~650wクラスだろう。エアー量で言えば5L/min.~50L/min.。サイズで言えばR1/8ネジが使えるサイズ。価格的には末端価格で100ドル以下。

この様な条件に適合するヒータで低価格で他社を圧倒する高性能,高機能をもっていなくてはならない。

そのためには設計が重要だ。その点、このSAHD-8Hシリーズは基本的に安く大量に作れる設計であり、すべての人に使いやすいデザインとなっている。機能的にも熱風温度1000℃に対応(他社はせいぜい600℃~800℃),出力は同サイズの他社製品の約2倍~10倍,SC型の熱風温度センサー標準装備など際立った高機能製品だ。更にR1/8ネジに適合するので、配管に接続するにも標準的なアタッチメントを取り付けるにしても都合が良い。

更にきわめて頑丈なので、簡単な梱包で輸出の輸送環境にも十分対応できる(封筒での配送も可能)などボリュームゾーンを狙った世界戦略商品として資格は十分だろう。

                 品種                                  定価
①SAHD220v-1.4kw/8PH/+SC(N)    ¥15400.
②SAHD220v700w-/8PH/+SC(N)       ¥9530.
③SAHD110v-700w/8PH/+SC(N)     ¥15400.
④SAHD24v-170w/8PH/+SC(N)             ¥9530.

上記の内、②220v-700wと④24v-170wを世界戦略商品とする。価格は上記でスタートするが、販売が好調(従来品の20倍以上)ならば量産効果で更に値下げが可能になる。

それでも上記価格は販売数量が従来機種の1桁上でないと成り立たない厳しい設定なので、数量が少ないと対応が困難。そこで上記価格は10本以上に適用し、それ未満の数量では価格を下記の倍率とする。
          1~2→×2 3~4→×1.5      5~9→×1.2
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SAHD-8Hシリーズの特長

金属ケース外径Φ10.5のスリムなヒーターだが、従来品の体積当たり2倍以上の高出力で1000℃の熱風を長期連続的に出す事ができる。

img_010140.jpg 8シリーズ 熱風ヒータ    SAHD220v-670w/8PH



スリムでシンプルな構造
img_417518.jpg 



img_1417541.jpg            発熱体部分   外径Φ6 HDコイル     高耐圧設計     


開発コンセプト
  
① SAH-6シリーズとSAH-10シリーズの中間を補完する品種。
② 高圧損設計として高温対応,高出力ヒータとする。
③ 低コスト対応が可能な基本設計とする。

具体的解説
  
① SAH-6シリーズとSAH-10シリーズの中間を補完する品種
電熱線の巻径等から適正電力を求めると4シリーズは50~100w,6シリーズは150~300w,10シリーズは500w~1000wが適正と考えている。すると最も用途の多い350w~440wには設計的に最適なシリーズが無かった。8Hシリーズは100w~700wに最も適したサイズと考えている。すなわち最も需要の多いゾーンを担当することになる。

② 高圧損設計として高温対応,高出力ヒータとする
従来は高温対応は電熱線表面負荷を1/3程度に下げて対応してきた。しかしこの方法では発熱体サイズが3倍にもなってしまう。最近の知見では圧損の大きい(0.2MPa以上)設計にすれば発熱体内部で通過エアーが強い乱流となり、熱伝達効率が大きく改善される事を発見した。
  
この様な設計の発熱体ならば常用で熱風温度1000℃を可能にする。350w~440wクラスを10シリーズで設計すれば圧損は0.03MPa程度にしかならない。しかしこれを8シリーズで作れば圧損が0.2~0.3MPa(約10倍)となり、高い熱伝達効率が得られる。
  
そのため熱風温度1000℃での常用も可能になりサイズも小さくできる。しかしこのサイズでは内蔵熱電対に細い物(Φ0.65)しか使えない。そのためK熱電対では寿命の比較的短いSAHDヒータでも700℃以上は難しい。そこでN熱電対を選択可能とする。
  
N熱電対はKに対して耐熱性が100~200℃改善されるので、800℃~900℃に対応可能となる。更に安心を要求するユーザーに対しては高コストだがR熱電対タイプも提供する。
  
また熱風温度センサーの設置方式は/+SC方式を基本とする。これにより温調器を使用していれば取扱ミス(主にエアー停止)による過熱断線をほぼ無くすことができる。
また細いサイズのヒーターに大きな電力を投入する設計では必然的に圧損が大きくなる。つまり発熱体に大きな風圧(約0.3MPa)が加わる。この様な強い風圧には従来の発熱体では耐えない。しかしHDコイル発熱体は従来品の20倍以上の耐風圧強度をもつため、この様な設計が可能になった。


③ 低コスト対応が可能な基本設計とする。
高圧損設計なので、発熱体には0.5MPa程度の風圧が加わる事もありえる。 これは2.5kgfの力に相当する。この強い風圧に耐える発熱体支持構造を考え出さなくてはならなかったが、従来のセラミックに溝を切る方式は寸法的に不可能に近い。そこで下写真のような構造を採用した。

img_44174.jpg 
基本構造としては従来と同様にコイルリングを使う。しかし従来のコイルリングは一体構造ではなかったため、一点の支持では強い力が加わるとリングが開いてしまい、コイルを支えきる事はできなかった。何しろ高温下では金属の強度は1/10程度に低下して鉛みたいに柔らかくなるので、風圧を支えるのは結構大変なのだ。
  
そこでリングを溶接でつなぐ事により一体化した。これならば1点の支持でもコイルリングは大きくは傾かず、コイルを支持し続ける事ができると考えた。写真はこの構造を採用した試作品。1000℃を超える温度で0.5MPa近い圧力を長時間(トータル1時間程度)加えたものだが、全く変形は見られない。
  
もう一つの大きなコストダウン要素は8シリーズの場合、金属ケースがΦ10.5×Φ8.5になるという事にある。このSUS管には直接Rc1/8を切る事ができる。Rc1/8は最も一般的な接続ネジといえ、様々な市販パーツや配管と簡単に接続でき、低コストでスピーディにシステムを構築しやすい。これら以外にも下記のコストダウン可能な要素がある。
  
 ※リード線引出しを1つの穴からとして、穴加工コストも最低限とした。
  
 ※200v-550w仕様と220v-650w仕様は同じ発熱体としたので量産効果が出る。

img_514815.jpg       安価な市販の針ノズル等が使える(Gc1/8)


img_457816.jpg      六角部を設けた高級モデル。スパナかけと断熱の役目もはたす。


img_1485558.jpg安価な市販の扇型(C型)ノズルも使える。またエアー入口にも市販の豊富なフィッティング等が使えるので便利である。


img_5417849.jpg 


img_141574440.jpg

高い熱伝達効率の理由を考えてみた。このサイズだと加熱管(石英管)の内径断面積は
S=(0.6[cm]/2)^2×π=0.2826[cm^2]
しかしここにセラミック管や電熱線が入る事により実質断面積は大きく狭まる。これの計算はむずかしいが、仮に1/5になるとすれば0.057[cm^2]という事になる。
ここで流量を50[L/min.]とすれば0.83×10^3 [cm^3/s] だから流速は
流速FS=0.83×10^3[cm^3/s]÷0.057[cm^2]=146[m/s]=時速526km
このような非常に早い流速となっており、しかも曲がりくねった電熱線の中を通り抜けてくるのだから猛烈な乱流となる。これがきわめて良好な熱伝達効率を生む原因だろう。


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